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連絡事項、作品への言い訳、どうでもいい日常などなど・・・。 ただ今お礼兼リハビリSS公開中です。お礼SSカテゴリからどうぞ。
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2024/11/21 (Thu) 18:38
Posted by azu
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*自嘲



もしも。



もしも己の最期の時には、お前がそばに居るといい。
その時が何時であろうとも、何処であろうとも、きっと後悔も懺悔も無いだろう。
決して口には出せない本音。



もしも。



もしもお前が先に斃れた時には、俺は一瞬で全てを捨て去ろう。
きっと、惜しいと思う何かは、既に手のひらから零れ落ちているだろうから。
覚悟ではない、事実。



もしも。



もしもこの想いを全うすることが、全ての終わりを意味するのだというならば、上等だ。
寧ろ喜んで、その命運を引き寄せよう。
きっとそれは、この先の道を照らす、唯一の希望。



もしも。



もしもお前が、今同じ気持ちを抱いているのなら、奪ってしまおう。
罪悪感さえ無いままに。
決して力ずくでなどなく、大人の顔を魅せつけて、存分に優しく。
きっと優雅に手を差し出すだけでいい。
それだけで全てを手に入れる、可笑しいくらいの確信。

















「延王?」
呼ばれて、男の意識は現実へと戻る。
目の前には、不思議そうに小首を傾げる隣国の女王。
「何か心配事でも?」
僅かに顔を曇らせた少女は、気遣うような眼差しで見上げてくる。
その穢れ無さの前に無意識に怯む自分と、無性に汚したい衝動とが鬩ぎ合う中で、男は鷹揚に笑んでみせた。
「そうだな。お前が心配してくれるのなら、何か悩み事のひとつも考えてくるのだったな」
その何もかもを覆い隠す笑顔に安心したのか、少女は男の抱えているモノに気づきもせずに、花のような笑みを零した。
「私のような若輩者が、延王の気がかりを払拭できるなんて痴がましいことは、思ってもいませんけれど」



―――否


と男は心中暗く嗤う。
今この問題を解決できるのは、お前だけなのだ、と。



もしも、お前が・・・。








男は茶杯を手に取り、すっかり冷めてしまった茶を豪快に呷る。
その茶杯の陰で、ひっそりこぼれた呟き。


「もしも・・・か」


男の口元に浮かぶのは、自嘲の微笑み。


ー了ー


COUNT TEN.様からお借りしたお題を使用しています。



なんだか、書くもの書くもの、暗い・・・(^^;)
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