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連絡事項、作品への言い訳、どうでもいい日常などなど・・・。 ただ今お礼兼リハビリSS公開中です。お礼SSカテゴリからどうぞ。
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2024/11/21 (Thu) 18:57
Posted by azu
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つまらない宝物




誰かにとってつまらない物も、他の誰かにとっては宝物であることもあるのだと、少女は初めて気がついた。




この恋を知ってから。






あの人が拾った、なんでもない貝殻。
小さくて少し欠けている、淡く桜に染まったような、可憐なそれは、金銀珊瑚あらゆる高価な宝石の前に、輝きなど誰も見出せないだろうけれど。







「いつとは言ってやれないが、次逢うための約束の代わりに」




あの人は小さく笑ってそう言った。



たとえほんの気休めでさえ、それは私にとって、何よりも輝いて見えた。








何より愛しい、大切な、宝物。





















あれから長い時が流れた。


忘れ去られた約束に、ずっとしがみついていたけれど。





何よりも美しかった輝きは、今は色褪せた、つまらない宝物。





ー了ー







COUNT TEN.様からお借りしたお題を使用しています。



お礼兼リハビリの第二弾SSです。
いや、SSとは呼べないほど短くてすみません。
尚陽であるようなないような・・・。
どちらかと言えば末声寄りですね(^^;)
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渚にて待つ





夏の日差しが、じりじりと肌を焦がしている。
遮るものの何も無い空の下、少女はそれから逃げることもせず、ただそこに立っていた。


とても静かだと感じていた。


繰り返し寄せる波の音は、少女の思考を妨げるものではなかった。
寧ろ、とても心地よく慣れ親しんだもの。



その優しい波音の中に身を溶かしたまま、視線は遥か彼方を見つめていた。



日差しを受けて煌く水面。
その先の境目。

空と海とをくっきりと分ける境界線。



何ものの影ひとつにも汚されることなく、真一文字にそこに横たわる。




その遥か先に。






二度と戻ることの無い故郷を、少女は見ていた。


制服姿の少女の浮かべる、作られた笑顔。







何かの感慨を覚えたと感じたほんの一瞬を、砂を踏みしめる微かな足音と海風に着物のはためく音とがかき消した。



少女は振り向きはしなかった。
その代わり、密かに高鳴る胸を押さえ、小さく息を吐く。


確かに近づいてくるその人を、狂おしいほどに待ちわびていた。






久々の、逢瀬。







とてもとても、貴方に、逢いたかった。




ー了ー







COUNT TEN.様からお借りしたお題を使用しています。





本当に久々に書きました。
言葉が全く出てこなくて、脳の老朽化を改めて実感いたしました(^^;)
何の変哲も無い話で申し訳ありません・・・。

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